
山林の境界。目印になるものは簡単なようでむずかしい。昔は今のようにペンキがあるわけではなく、できるだけ自然なもので境界の印をつけることが求められます。その目印は時間的変化に強く、移動することが困難なこと、誰もが見てわかりやすいことも求められます。
今まで出会った境界では
①三つ目 (立木に3つ等間隔で傷をつける)
②あすなろ・しゅろ・竹など珍しい樹種を植える
③石の積み重ね・縦置き(写真がこれにあたる)
④土塁(どるい)
⑤植付間隔の極端化(狭いor広い)
私が過ごしている阿蘇の外輪山の方の山林でよく見かける、土塁。石もなく、わかりやすい地形の差もなく、身近な土で確かな境界は土塁しかない。ただ土を盛っていく境界。ユンボもない時代にその労力を想像するだけで、恐ろしい。トランプ氏の考える、メキシコ・アメリカ国境ぐらい恐ろしい労力がかかる。先人たちの山への愛着にただただ感服します。
私の思うベスト境界は、⑤の広いパターン。隣接地との間に空間を空ける。2m幅の植付で境界部分だけ4m開ける など。これならわかりやすいですし、作業もしやすいと思うのですが、実際行われている箇所はそんなに多くありません。どちらかというと、1mしか開けないなどという狭い間隔でのほうが多いのです。やはり先人たちの山への愛着にただただ感服します。
本日の格言
「自分だけ がわかる境界 役立たず 丈夫な足腰 短く儚い(はかない)」
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